2013年9月17日火曜日

第五の自由を与えられたアンクル・サムの新たな戦い―スプリンターセルブラックリスト


先日、前作コンヴィクションから3年ぶりにスプリンターセルの最新作が発売された。
スプリンターセルブラックリスト。前作でサムがサードエシュロンをぶっ壊し、力ちゃんボイスの野郎を少佐ボイスのブスに撃ち殺させるなり撃ち殺すなりしたあとの話だ。


内容はアメリカにテロを仕掛けてくるテロリスト集団「エンジニア」のテロ計画「ブラックリスト」を止めるため、大統領にサム・フィッシャーは対テロ組織「フォースエシュロン」のリーダーとして任命される。歴代大統領が決して認めなかった、国家を守るためなら殺人をも許されるという自由「第五の自由」を与えられて。

基本ストーリーはこういったものだ。前作と比べると物語非常に淡白な感じで少し重厚さには欠けるが、フォースエシュロンという新たなる集団のメンバーとの結束がストーリーを追うごとに固くなっていくのを見られるので決して悪いとは思わない。
復活したエージェントサム・フィッシャーのお披露目としては悪くない感じだ。
エンディング後もこれからもフォースエシュロンの戦いは続く!という感じだったので
これからものちのちのシリーズでフォースエシュロンの活躍を見ることが出来るのだろう。非常にワクワクする。


・選べるプレイスタイル

システムは前作で一新されてからほとんど変わりがない。ボタン配置が変わり、格闘に殺傷、非殺傷の概念が二重スパイから復活したり死体を移動できるといったところだろう。
前作は基本的に敵は全員殺す。見つかっても問題ないよといった感じだったが、
今作は3つのプレイスタイルによって二重スパイ以前のプレイ、コンヴィクションのようなプレイが楽しめる。
見つからないようにし敵は殺さないようにして任務をこなす、
まさに幽霊のようなプレイスタイル「ゴースト」
見つからないように敵に忍び寄り、
まさにアフリカの肉食獣の如く仕留めるプレイスタイル「パンサー」
見つかろうがお構いなし!全員ぶっ殺して黙らせればそれはステルスだ!
サムのボイスも相まってまさにコマンドーなプレイスタイル「アサルト」
その3つだ。それぞれミッション中に起こしたアクションによってスコアが加点されていき、リザルト画面でどれだけどのプレイスタイルで任務を遂行したのか確認できる。
一つのスタイルを極めながらミッションを遂行し、ポイントが一定を超えるとスタイルマスターとなり、スタイルのマークが金色になる。
それぞれ7つのミッションで極めるとスタイルマスター実績が貰えるので狙ってみるといいだろう。


・豊富なカスタマイズ

サムは任務を完了することで入金される金を使ってフォースエシュロンの本拠地である航空機「パラディン」のアップグレードや装備のカスタムを行う事ができる。
サムの任務を助けるガジェットは勿論のこと、アサルトかステルスかを選べる任務用スーツ、種類豊富な銃器。金を使ってアンロックする要素は沢山ある。


・楽しい協力プレイ

前作より引き続き、非常にボリュームのある協力ミッションが楽しめる。
フレンド、もしくは知らない誰か、または自分がもう一人のフォースエシュロンエージェント「ブリッグス」となり、サムと共に任務に向かう。
それは共にそれ専用のストーリーモードをクリアしていくものであったり、
敵を殲滅していくミッションであったり、
見つからないように任務をこなすものであったり、
ただひたすらに敵が次々と湧いて出るのを殺し、もしくは気絶させて一定ウエーブを耐え抜いたりするものだ。
専用のストーリーモード以外は一人でもできる。
だが、フレンドと一緒にタイミングよく二人の敵を格闘で倒したり、見つかってしまった味方に向かう敵の裏を取って倒したりしたときにはもうたまらないくらいに楽しい。
自分は味方を発見した敵に向かって素早くスタン弾を撃ち込み気絶させてアシストした時にはもう脳内麻薬がドッバドバでているような状態になっていた。
勿論シングルプレイが十分面白いので協力プレイ目的じゃなくても楽しいのだが、協力プレイをすると非常に楽しい。互いにアシストしながら進めるのがたまらなく面白いのだ。


・FPSとTPSの入り交じった対戦

今作には前作に無かった対戦プレイがある。傭兵VSスパイというものだ。
基本ルール的にはFPS視点の傭兵側、TPS視点のスパイ側に別れてオブジェクトを片方が攻撃、もう片方が防衛する。基本的にはスプリンターセル的なアスレチックな動きをして立体的に動けるスパイ側が強いのだが、傭兵側は武器が強力で防御も硬くスパイ側を見つけられたりスパイ側の能力を無効化出来る装備があるのでそれなりにバランスがとれていると言っていいだろう。
なお、マルチプレイをプレイすると報酬がもらえ、それはシングルプレイ側でも共通で使える。逆もまた然りだ。マルチプレイ側の装備はレベルを上げて貰えるトークンも金と一緒に使ってアンロックしないといけないのが面倒ではあるのだが。
マルチプレイも楽しいので是非買った人にはプレイして貰いたいところだ。


ザッとした紹介だったがいかがだっただろうか。
興味を持った方には是非プレイして貰いたい作品だ。
今作はPS3、xbox360、WiiUと現在出ている全ての据え置きハードで出ているのでかなり手が出しやすいと思うので気になったら手にとって速やかにレジに持っていって頂きたいところだ。
なお、iOS、Android向けのスマートフォンアプリとして「Splinter Cell Black List Spider-Bot」が配信されており、それをやりこんでお金を貯めるとUplay経由で本編のアンロック要素がアンロック出来たり、本編で使えるお金に出来たりするのでプレイしてみるといいかもしれない。

それでは。ロスプラ3の後だとかなり筆が進みますね。

何故カバーシューターにしたのかわからないシリーズ最新作―ロストプラネット3― ※ネタバレあり



先日発売されたロストプラネットシリーズの最新作ロストプラネット3、それをプレイしたがとんでもないクソゲーだったので紹介はせずにクソだった点だけ書きたい。


・異様に近いカメラ

まずカメラだが異様に近い。これまでのロストプラネットシリーズと違って三人称でほとんどキャラの上半身しか映らないくらいに寄っている。そのせいで小さい、もしくは早く移動するエイクリッドが見えにくい。それと後述するホラー的な雰囲気でデッドスペース3のような雰囲気を出したかったのだろうが全体的にチープさが漂う。


・ホラー的な雰囲気

ストーリーをプレイしていくと全体的に暗く、狭い場所ばかりを通らされる。そしてこれから登場させるであろうエイクリッドを少し顔出しさせるなどデッドスペースの雰囲気をしたいのだろうと思わされるが、ビックリ系の演出も弱く、暗くて狭いのもただ戦いにくいだけでホラーテイストに一役買っているとは言いにくい。


・カバーシューターなのに終盤まで続くエイクリッド「だけ」との戦い

終盤というよりラストの引き返せなくなるところまで銃を撃ってくる人類との戦いがない。
それがカバーの動きがあるにも関わらずである。
そうした銃撃的な攻撃を仕掛けて来るエイクリッドはいることにはいるのだが、いつまでも近距離攻撃ばかりを仕掛けてくるエイクリッドとばかり戦い続け、カバーではなく回避行動でゴロゴロするだけのアクションをしているとこれいらなかったんじゃねと本気で想い始める。
最終的にカバーアクションを使うことになった敵は4体ぐらいだろう。
そのうちのひとつはラスボスであり、別にしなくてもノーマル難易度ぐらいなら平気で倒せるというのも問題だろう。
後はエイクリッド2体と兵士。
それだけしか必要な敵がいないのにカバーの動きを入れたのかと思うとなんだか酷いもんだなぁと思わされる。


・自由に使えないワイヤーアクション

ロストプラネットファンには欠かせない要素であろうワイヤーアクション。
適当なところにワイヤーを飛ばし、ギュイーンと立体的な、素早い移動が出来るのが楽しい。
だがそれは今作では出来ない。要所要所で必要になった時に使うだけだ。
今作が酷いと思わされる理由の大きな割合を占めるところだろう。
マルチプレイでもそのせいで酷い事になっていたりするのだが・・・。


・ユーティリティ・リグ戦のQTEまみれ感

今作の目玉といえばユーティリティ・リグという作業用のロボットであろう。
ユーティリティ・リグでの大型エイクリッドとの戦いの画像は中々燃えたぎりそうなものがあった。
が、実際にプレイしてみるとどうだろう。ただ相手の攻撃に合わせてボタンを押し、ドリルを弱点にぶち込むばかりのQTEさながらの動きばかりで面白さのかけらほどもない。
終盤にはユーティリティ・リグ対ライバルのユーティリティ・リグという構図があったりするのだがあまりライバル的なキャラとはそうした確執も全然ないしただ最初殴ってエイクリッドと戦う時と同じことをするだけなので絶望的につまらない。
ラスボスにはこれまでのシリーズの代表的なロボであるバイタルスーツであるのに戦うのはユーティリティ・リグでではなく生身でだ。
なんでや!と叫んでしまった。ストーリーの関係上ユーティリティ・リグはほかのことに使っているのだが、そこはどうにでもなったんじゃないかなと思いつつ死んだ目でラスボスVSを銃撃で破壊したりしていた。


他にも銃のカスタマイズが各一個ずつで酷いとかマルチのバランス悪すぎて話にならない面白くなさだったりとか言いたい事は山ほどあるのだが精神が抉れていくのでここらへんにしておきたい。ただ一ついい点を挙げるとするなら収集要素をコンプ出来るコンプリートモードが存在することだろうか。なお、今作の開発はクソゲーを生み出す事で有名な会社なのだそうで。そりゃ面白くなくなるわ。ということで言いたいのはただ一つ、


買うな。


それではまた。今度は良いゲームの話を書きたいな。